Moshiru

セキュリティの手引き

不審なメールのリンクや添付を開いてしまったら|最初の30分でやること

公開:2026年10月14日/最終更新:2026年10月14日/Moshiru 岡﨑 悠太

結論:開いてしまったら、まず何を入れたか・何を開いたかをメモし、すぐ社内の担当者に報告します。ID・パスワードを入れた場合は、正規の画面からパスワードを変え、ほかで使い回している所も変えます。添付ファイルを開いた場合は、そのパソコンをネットワークから切り離します(電源は切りません)。リンクを開いただけで何も入れていないなら、多くは慌てなくて大丈夫ですが、報告はしてください。

不審なメールを開いたあとの分かれ道。何もしていない、パスワードを入れた、添付を開いた、の3つで対応を分ける

最初の5分:どれに当たるかを決める

やったこと次にやること
リンクを開いただけ。何も入れていない画面を閉じ、メールは消さずに担当者へ報告
ID・パスワードを入れた下の「パスワードを入れた場合」へ
添付ファイルを開いた。「マクロを有効に」などを押した下の「添付を開いた場合」へ
カード番号や口座の情報を入れたカード会社・銀行にすぐ連絡して止める

どれに当たるか分からないときは、重いほうとして扱います。気づいた時刻、メールの件名と差出人、開いたURLやファイル名をメモしておくと、あとの調査が早くなります。

パスワードを入れた場合(〜30分)

  1. 正規の画面からパスワードを変える:メールのリンクではなく、ブックマークや公式アプリから入って変えます。
  2. 使い回している所も変える:同じパスワードを使っているサービスは、すべて変えます。
  3. ログイン履歴を見る:見覚えのない場所や端末からのログインがないかを確かめます。Gmailなら画面右下の「詳細」から最近のアクティビティを見られます。
  4. 多要素認証を入れる:まだなら、この機会に入れます。考え方は多要素認証の手引きにまとめています。
  5. ログインできないときは:すでにパスワードを変えられているおそれがあります。サービスの窓口に連絡し、会社のアカウントなら管理者に止めてもらいます。

会社のメールのパスワードを入れた場合は、転送設定などを勝手に足されていないかも確かめます。手順はメールアカウントが乗っ取られたらにあります。

添付を開いた場合(〜30分)

  1. ネットワークから切り離す:LANケーブルを抜き、Wi-Fiを切ります。社内のほかの機器に広がるのを止めるためです。電源は切らずに、そのままにします。
  2. そのパソコンで作業を続けない:メールの送受信、ファイルの保存、USBメモリの抜き差しをやめます。
  3. 担当者に報告する:メールが使えない前提で、電話やチャットで連絡します。
  4. 感染していないかを調べる:セキュリティソフトで調べます。総務省のサイトでは、Emotetというウイルスの感染確認にJPCERT/CCの「EmoCheck」が紹介されています。
  5. 同じメールを受けた人を探す:社内に同じメールが届いていないかを確かめ、開かないよう知らせます。

画面に脅迫文が出た、ファイルが開けなくなったときは、ランサムウェアに感染したら最初にやることに進んでください。

報告と相談の窓口

【報告】不審なメールを開きました
・気づいた時刻:
・メールの件名/差出人:
・やったこと:リンクを開いた/ID・パスワードを入れた/添付を開いた
・入れた情報(どのサービスのIDか):
・使っていたパソコン:
・今の状態:ネットワークから外した/パスワードを変えた

よくある質問

リンクを開いただけでも、感染しますか?
何も入れず、何もダウンロードしていなければ、多くは画面を閉じるだけで済みます。ただし、OSやブラウザが古いままだと危険が増えます。ファイルが自動でダウンロードされた場合は、開かずに担当者へ伝えてください。
そのメールは消してもいいですか?
調べるときに使うので、担当者が確かめるまでは消さないでください。ほかの人に転送するときは、担当者の指示に従います。

起きたあとで、外から見た状態も確かめる

Moshiruの代表は、大手自動車メーカーでセキュリティインシデント対応のチームリーダーを務めてきました。許可をいただいたサイトを外から見える範囲で調べる無料スキャンから、テキストのやり取りだけでお手伝いします。

無料スキャンを申し込む対象のURLと許可だけ感染したら最初にやること初動7ステップ

参考にした資料

  1. フィッシング対策協議会「今すぐできるフィッシング対策」
  2. フィッシング対策協議会「フィッシングの報告」
  3. 総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト「マルウェア(ウイルス等)対策」
  4. 総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト「事例10 Wordファイルを開いただけで・・・」
  5. IPA「Emotet(エモテット)対策」
  6. Gmail ヘルプ(最近のアクティビティの確認)
  7. 警察庁「サイバー事案に関する相談窓口」