Moshiru

会社のセキュリティ教科書 第4部 4-12

チェックシート「ログを保管していますか」の回答例|どのログを何か月か

公開:2026年10月14日/最終更新:2026年10月14日/Moshiru 岡﨑 悠太

この手引きの要点(約25秒・音が出ます)

こんなときに役立ちます

  • 「ログを何日保管していますか」と聞かれたとき/事故の後にログが残っていなかったとき

読み終えたあと、社内でこう言えます

「ログ保管の設問は、どのログがどこに何か月残るかを分けて答えました」

結論:この設問は、「どのログを」「どこに」「何か月」保管しているかを分けて書けば答えになります。中小企業の多くは、Google WorkspaceやMicrosoft 365の標準機能でログイン記録や操作の記録が残っているので、まず今のサービスで何が何日残るかを確かめてください。

分けて書く3つ
1どのログを
2どこに
3何か月

まず今のサービスで何が何日残るかを確かめる

独自の保管の仕組みがなくても、「サービスの標準機能で〇か月確認できる。それより長い保管は未実施で、〇月までに書き出しの手順を作る」と書けば、誠実な回答になります。

ログの設問は3つに分ける
1クラウドログインと操作の記録
2メール送受信の記録
3サーバーサイトのアクセス記録
4期間標準で何日か管理画面で確認

足りなければ正直に書き、予定を添える

この設問で取引先が確かめたいこと

取引先が確かめたい4つ
1追えるか誰が・いつ・何をした
2期間が足りるか何か月分あるか
3見ているか定期的に確認
4消されないか利用者が消せない

IPAの「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」も、通信ログや認証ログを取得・保管し、改ざんを防いだうえで定期的に確認するよう勧めています。

IPAのガイドラインが勧めること
  • 通信ログ・認証ログを取る
  • 保管する
  • 改ざんを防ぐ
  • 定期的に確認する

どのログが、標準で何日残るか

2026年10月時点の公式ヘルプで確かめた標準の保持期間です。契約の種類や仕様の変更で変わることがあるので、回答の前に自社の管理画面でも確かめてください。

ログ標準の保持期間
Google Workspace:管理ログ、ユーザーのログイン、ドライブ6か月
Google Workspace:Gmailのログ6か月
Microsoft 365:監査ログ(Audit Standard)180日(2023年10月17日以降の記録)
Microsoft Entra ID:サインイン・監査ログ無料版は7日、P1・P2は30日
Exchange Online:メッセージ追跡(送受信の記録)過去90日まで検索できる
レンタルサーバー:アクセスログ事業者ごとに違う。管理画面か仕様書で確認

Microsoft 365は、管理画面によって残る日数が違います。「Microsoft 365の監査ログで180日」のように、どの画面のログかまで書くと正確です。

Microsoftは画面で日数が違う
180日Microsoft 365監査ログ
7日Entra ID無料版
30日Entra IDP1・P2

回答例(はい/一部/いいえ)

以下は書き方の例です。御社の実態に合わせて書き換えてください。実態と違う内容をそのまま写すことはしないでください。

回答回答例
はい「Google Workspaceの管理ログ・ログイン・Gmailのログを標準機能で6か月保管している。管理者が月1回、不審なログインがないかを確認している。閲覧と設定変更は管理者のみ。」
一部「クラウドサービスのログイン記録は標準機能で180日保管している。Webサーバーのアクセスログはレンタルサーバーの仕様に従い、独自の保管はしていない。20XX年X月までに月1回の書き出しを始める予定。」
いいえ「独自のログ保管の仕組みはない。利用中のクラウドサービスの標準機能で、ログイン記録を過去〇日分確認できる。20XX年X月までに、保管期間の確認と定期的な書き出しの手順を作る予定。」

「1年以上」など期間の指定がある場合、標準の期間で足りなければ「足りない」と正直に書き、書き出して別に保管する予定を添えます。上位の契約で保管期間を延ばせるサービスもあります。

期間の指定があるとき
標準の期間で足りる?
足りる標準機能での期間を書く
足りない正直に書き、書き出す予定を添える

答える前の確認手順

  1. 使っているサービスを並べる:メール、ファイル共有、会計、Webサイト(サーバー)。
  2. 管理画面でログを開く:Google Workspaceは「レポート」の監査の画面、Microsoft 365はPurviewの監査の画面にあります(名前は変わることがあります)。
ログを開く画面

Google Workspace

  • G「レポート」の監査の画面

Microsoft 365

  • MPurviewの監査の画面
  1. いちばん古い日付を見る:何日前まで残っているかを、そのまま回答に使います。
  2. 見る人と頻度を決める:「管理者が月1回」など、続けられる形で決めて書きます。
答える前の確認
  1. 1サービスを並べる
  2. 2ログを開く
  3. 3古い日付を見る
  4. 4見る人と頻度

よくある質問

パソコン(Windows)のログも書く必要がありますか?
設問が「端末」や「サーバー」を明記していなければ、業務で使うクラウドサービスのログを中心に書けば足りることが多いです(設問の注記を優先してください)。
ログを見たことがありません。それでも「はい」と書けますか?
「保管している」は書けますが、「確認している」とは書けません。保管と確認を分けて答え、確認の予定を添えてください。

ログの仕様確認と回答づくりを、一人で背負わない

Moshiruは、取引先から届いたセキュリティチェックシートの回答を、打合せなしで作ってお返しします。ログの設問のように、使っているサービスの仕様を確かめないと書けない所も、テキストのやり取りだけで仕上げます。1枚だけなら小口プラン(5千円)もあります。

回答代行を見る20問まで1.5万円・打合せなし事故対応の設問の答え方連絡体制と回答例

参考にした資料

  1. Google Workspace 管理者ヘルプ「データの保持期間とタイムラグ」
  2. Microsoft Learn「監査ログの保持ポリシーを管理する」
  3. Microsoft Learn「Microsoft Entra のデータ保持」
  4. Microsoft Learn「Exchange 管理センターのメッセージ追跡」
  5. IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」