セキュリティの手引き
SECURITY ACTIONの一つ星・二つ星の宣言のしかた|条件・費用・手順と使い方
公開:2026年10月14日/最終更新:2026年10月14日/Moshiru 岡﨑 悠太
結論:SECURITY ACTIONは、中小企業が情報セキュリティ対策に取り組むことを自分で宣言するIPAの制度です。一つ星は「情報セキュリティ6か条」に取り組むと宣言するだけで、対策の前でも申し込めます。二つ星は「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」をして、情報セキュリティ基本方針を作って公開してから申し込みます。ロゴマークは無料で、有効期間はありません。2026年4月から、申込みにはGビズID(プライムまたはメンバー)が必要です。
一つ星と二つ星の違い
| 段階 | 条件 |
| 一つ星 | 「情報セキュリティ6か条」に取り組むと宣言する。対策をする前でも申し込める。 |
| 二つ星 | 「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」(25項目)で自社の状況をつかみ、「情報セキュリティ基本方針」を作って外部に公開してから宣言する。 |
6か条は、2026年3月のIPAのガイドライン改訂で、それまでの5か条に「バックアップを取ろう!」が加わったものです。
- OSやソフトウェアは常に最新の状態にしよう!
- ウイルス対策ソフトを導入しよう!
- パスワードを強化しよう!
- 共有設定を見直そう!
- バックアップを取ろう!
- 脅威や攻撃の手口を知ろう!
迷ったら一つ星から、とIPAは案内しています。すでにISMS認証を持っている会社は、基本方針が作ってあるので二つ星から始められます。一つ星と二つ星を同時に申し込むことはできません。
費用と、かかる時間
- ロゴマーク:無料で使えます(IPAのよくある質問より)。
- 有効期間:宣言に有効期間はありません。ただしGビズIDには有効期間があり、続けて使うには更新が必要です。
- 時間:GビズIDの取得からロゴの使用まで最短1日で進められる、とIPAは案内しています。GビズIDをまだ持っていない場合は、その取得に時間がかかることがあるので早めに始めてください。
- 二つ星の準備:自社診断は25項目に答えるだけです。基本方針は、IPAのWordのひな形(ガイドライン付録2)を自社に合わせて書き換えれば作れます。
申込みの手順(2026年4月以降)
- どちらを宣言するか決める:補助金の要件になっている段階があれば、それに合わせます。
- GビズIDを用意する:法人も個人事業主も、GビズIDプライムを取ります(エントリーは使えません)。
- 二つ星なら先に準備する:自社診断をして、基本方針を自社サイトや会社案内に載せます。申込みのときに公開の方法を選びます。
- 申し込む:「SECURITY ACTION管理システム」にGビズIDでログインし、個人情報の扱いとロゴマーク使用規約に同意して、事業者の情報と取組の内容を入れます。画面の名前は変わることがあります。
- IDとロゴを受け取る:申し込んだ直後に自己宣言IDが発行され、マイページからロゴマークを取れます。
宣言すると、事業者名(個人事業主は代表者名と屋号)、都道府県、市区町村、業種、取組段階がIPAのサイトで公開されます。2026年3月以前に宣言した会社は手続きなしでそのまま使えますが、一つ星から二つ星に上げるときや登録内容を変えるときは、新しいシステムで申し込み直します。
チェックシート・補助金・入札での使い方
チェックシート:「ISMS・Pマークなどの認証を取得していますか」の設問に、補足として書けます。例:「認証は未取得。IPAのSECURITY ACTION二つ星を宣言し、情報セキュリティ基本方針を自社サイトで公開している(自己宣言ID:XXXXXXXXXXX)。」実態と違う内容をそのまま写すことはしないでください。
言葉づかい:IPAが認定する制度ではありません。「認定を受けました」「取得しました」ではなく、「宣言しました」と書きます。
補助金:IPAは、宣言を申請の要件や加点にしている補助金の一覧を公開しています。たとえば「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」は一つ星または二つ星が要件です。DX認定では、中小企業・個人事業主はセキュリティ監査の要件を二つ星で代えられるとされています。自治体では、東京都中小企業振興公社の「サイバーセキュリティ対策促進助成金」が二つ星を要件にしています。公募ごとに条件が変わるので、各補助金のサイトで確かめてください。
入札:IPAの一覧は補助金・助成金が中心で、入札の参加資格や加点として使われている例は見当たりませんでした。入札で使えるかは、発注する機関の公告や仕様書で確かめてください。
SCS評価制度とのつながり:経済産業省の新しい制度では、★1・★2はSECURITY ACTIONを参照するとされています。★3を見すえるなら、まず二つ星まで進めておくと準備が重なります。詳しくはSCS評価制度の★3とはへ。
よくある質問
一つ星は、6か条を全部やってからでないと申し込めませんか?
いいえ。一つ星は「これから取り組む」ことの宣言なので、対策の前でも申し込めます。宣言したら、6か条を順に進めてください。
基本方針はどこに公開すればいいですか?
自社サイトへの掲載、会社案内やパンフレットへの掲載、その他の方法から選べます。サイトがあれば、1ページ作って載せるのが手軽です。
宣言をやめたいときは?
新しいシステムで申し込んだ場合は、管理システムにログインして停止できます。2026年3月以前の宣言は、IPAの事務局に中止の申込書を出します。
参考にした資料
- IPA「SECURITY ACTIONとは?」
- IPA「自己宣言の申込方法」
- IPA「SECURITY ACTION管理システムリリースのご案内」
- IPA「SECURITY ACTION よくある質問」
- IPA「SECURITY ACTIONを申請・加点要件としている補助金・助成金等の一覧」
- IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン 第4.0版」(2026年3月)
- 経済産業省・内閣官房国家サイバー統括室「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度に関する制度構築方針」(2026年3月27日)