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セキュリティの手引き

サポート詐欺で会社のパソコンを遠隔操作されたら|切り離す・残す・確かめる

公開:2026年10月14日/最終更新:2026年10月14日/Moshiru 岡﨑 悠太

結論:偽の警告画面から電話をかけ、言われたソフトを入れてしまった。そのときは①ネットワークから切り離す ②社内に報告する ③そのパソコンはしばらくそのままにするの順に動きます。会社のパソコンでは、情報が見られたかどうかの判断が要ります。消したり初期化したりするのは、その判断のあとです。

会社のパソコンでの順番
  1. 1切り離すLANを抜く・Wi-Fiを切る
  2. 2報告する責任者へ電話
  3. 3そのままにする見られた範囲を調べる
  4. 4消す・戻す判断のあとで

どこまで進んだかで、やることが変わる

警察庁によると、偽の警告画面はウイルスに感染していなくても出ます。画面が出ただけなら、IPAは、偽の警告画面を「閉じるだけで問題ありません」としています。

まず確かめること
電話をかけて、ソフトを入れた?
画面が出ただけブラウザを閉じれば終わり
入れた・操作されたこの記事の手順へ

画面が閉じられないときは、警察庁の案内では次の方法があります。キーボード左上のEscキーを押し続けながら、ブラウザの閉じるボタンを押す。または、Ctrl+Alt+Deleteでタスクマネージャーを開き、ブラウザを選んで「タスクの終了」を押します。それでも閉じなければ、パソコンを再起動します。

画面が閉じないとき
1Escを長押し押しながら閉じるボタン
23つのキーCtrl+Alt+Delete→タスクの終了
3再起動するそれでも閉じないとき

画面の電話番号には、かけない

遠隔操作されたら:最初の30分

  1. ネットワークから切り離す:LANケーブルを抜き、Wi-Fiを切ります。相手の電話はそのまま切ってかまいません。
  2. メモを残す:電話をかけた時刻、相手の番号、入れたソフトの名前、相手が画面で何を開いたかを書きます。
メモに残すこと
  • 電話をかけた時刻と相手の番号
  • 入れたソフトの名前
  • 相手が開いた画面・ファイル
  • お金を払ったか(方法と金額)
  1. 社内に報告する:責任者に電話で。だまされた人を責めないことが、早い報告につながります。
  2. 払ってしまったら:クレジットカード会社や電子マネーの発行会社に連絡し、支払いの停止を頼みます。
報告を受けた人の対応

しない

  • ×本人を責める
  • ×黙って初期化する

する

  • ○時刻と経緯を聞く
  • ○パソコンを預かる

情報が見られたかを判断する

個人のパソコンなら、ソフトを消して初期化すれば一区切りです。会社のパソコンは、顧客や取引先の情報が入っているため、見られたかどうかを確かめる必要があります。

IPAは企業からの相談事例で、判断のポイントを2つ挙げています。

IPAが挙げる2つの確認
  • 遠隔操作の最中に、画面から目を離したか
  • 誰でも見られる形で機密情報を置いていたか

遠隔操作の間、相手の操作は自分の画面にすべて映ります。ただ、プリペイドカードを買いに行くなどで席を離れていたら、中の情報を見られた可能性は否定できません。

席を離れていたら
操作の最中カードを買いに離席
その間画面を見ていない
その結果見られた可能性を否定できない

調べるなら、パソコンはそのままにします。IPAは、遠隔操作ソフトの記録から、操作の範囲が分かることがあるとしています。ソフトの削除や初期化は、調べ終わってからにします。

調べる前と後

調べる前

  • 1切り離して保管
  • 1電源と中身はそのまま

調べた後

  • 2ソフトを削除
  • 2できれば初期化

落ち着いたら:消す・変える・届け出る

警察庁の案内では、遠隔操作されたあとは、ウイルスチェック、入れたソフトの削除、できれば初期化、そしてパスワードの変更です。パスワードは、別のパソコンやスマホから変えます。

後始末の順番
  1. 1ウイルスチェック
  2. 2ソフトを削除
  3. 3できれば初期化
  4. 4パスワード変更別の端末から

変えるのは、そのパソコンで使っていたネットバンキング、メール、業務システムのパスワードです。ブラウザに保存していたものも含めます。

変えるパスワード
  • ネットバンキング
  • メール
  • 業務システム
  • ブラウザに保存していたもの

別のパソコンやスマホから変える

相談・届け出の先
1警察署資料を持って
2IPA安心相談窓口
3カード会社など払ってしまったら
4個人情報保護委員会漏えいのおそれがあれば

個人情報が漏れた、または漏れたおそれがあるときは、個人情報保護委員会への報告が必要になることがあります。考え方は漏えいの報告の手引きにあります。報告の要否で迷うときは、弁護士に相談してください。

【社内報告】サポート詐欺による遠隔操作について

報告者:□□(○○部)
起きた日時:○月○日 ○時○分ごろ〜○時○分ごろ
経緯:(例)ブラウザに警告画面が出て、表示された番号に電話した
入れたソフト:(例)○○という名前の遠隔操作ソフト
操作の間に席を離れたか:(例)はい、約○分(プリペイドカードを買いに出た)
パソコンに入っていた情報:(例)顧客名簿のExcel(デスクトップ)
払ったお金:(例)なし/○○円(支払方法)
いまの状態:LANケーブルを抜き、電源は入れたまま保管

分からない欄は「不明」と書きます。実態と違う内容を、ひな形のまま写さないでください。

よくある質問

電話はしたけれど、ソフトは入れていません。大丈夫ですか?
遠隔操作されていなければ、パソコンの中を見られてはいません。ブラウザを閉じ、お金を払っていないかを確かめてください。念のため社内には報告しておきます。
すぐに初期化してしまいました。どうすればいいですか?
操作の記録は残っていない可能性が高いので、本人の記憶とメモが頼りです。席を離れたか、どのファイルを開かれたかを、思い出せる範囲で書き出してください。

見られたかどうか、一緒に整理します

Moshiruの代表は、大手自動車メーカーでセキュリティインシデント対応のチームリーダーを務めてきました。打合せはせず、テキストのやり取りだけで、報告の要否と次にやることを整理します。

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参考にした資料

  1. 警察庁「サポート詐欺対策」
  2. IPA「偽セキュリティ警告(サポート詐欺)対策特集ページ」
  3. IPA「情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況[2024年第1四半期(1月~3月)]」
  4. 個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」