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ソースネクストの顧客情報流出(2026年10月公表)|何が起きて、自社で何を確かめるか

公開:2026年10月16日/最終更新:同/Moshiru 岡﨑 悠太

こんなときに役立ちます

  • ニュースを見た上司に「うちは大丈夫?」と聞かれたとき
  • 社員が会社のメールアドレスで、同社に会員登録していたと分かったとき

読み終えたあと、社内でこう言えます

「ソースネクストの件と同じ入口が自社にないか、3点確かめました」

結論:ソースネクスト株式会社は2026年10月15日、会員情報への不正アクセスで、お客様の個人情報が外部に流出したと発表しました。流出した可能性のある個人情報は、対象件数で22,519,960件です。第三者が会員情報取得APIを不正に利用したと説明しており、原因は調査中です。自社ではAPIの守り、大量の取り出しへの気づき、パスワードの使い回しを確かめます。

公表された数字
22,519,960件対象件数流出した可能性のある個人情報
10月15日公表日個人情報保護委員会にも報告

何が起きたか(公表された事実)

同社のお知らせ(2026年10月15日)と、よくある質問のページから要約しました。言い回しは、できるだけ公式の書き方に合わせています。

項目公表された内容
公表日2026年10月15日
対象2026年10月13日13時36分までに会員登録があるお客様
件数流出した可能性のある個人情報は、対象件数で22,519,960件
情報の種類メールアドレス、パスワード、氏名、氏名カナ、住所、性別、電話番号、FAX番号、生年月日、会社名、役職名、部署名、サービスごとの識別情報(加入サービス、登録日、ログイン日など)。登録の状況により項目は異なる
含まれないものクレジットカード情報(対象のシステムには保存されていない)
原因第三者が会員情報取得APIを不正に利用し、情報を取得した。原因は外部の専門機関と究明中
いまの状況原因となったシステムの脆弱性は修正済み。パスワードのリセットを実施。第三者調査を準備中

経緯は次のとおりです。不正アクセスが始まった日時は、あとの調査で分かったと説明されています。

公表された経緯
  1. 10月9日10時頃不正アクセスが始まるあとの調査で判明
  2. 10月13日9時頃不正アクセスを確認会員情報のシステム
  3. 10月13日13時36分封じ込めを完了
  4. 10月15日公表・委員会へ報告
  5. 10月16日警察へ被害申告予定と発表

封じ込めのあと、不正なアクセスは確認されていないと発表しています。対象のお客様には、メールまたは郵送で順に案内するとしています。

入口と、広がった理由

公表された範囲では、入口は「会員情報取得API」の不正な利用です。APIとは、システム同士がデータをやり取りするための窓口です。どんな弱点があったのかは、公表されていません。

公表された流れ
窓口会員情報取得API
不正な利用第三者が情報を取得
その結果対象件数22,519,960件

ここからは一般的な話です。会員情報を返すAPIの事故では、一般には次のような弱点が多いとされます。ソースネクストの件がこれに当たるかは、分かっていません。

APIで一般に多い弱点
1本人の確認他人の情報も返してしまう
2件数の上限一度に大量に取り出せる
3記録と通知大量の取り出しに気づけない

Webの仕組みへの攻撃の全体像は、教科書のWebサイトへの攻撃②とデータベースのセキュリティにまとめています。

自社で確かめる3つ

会員登録やお問い合わせを受けている会社なら、規模にかかわらず同じ形の窓口を持っています。自社のサイトを作った会社に、次の3つを聞いてください。

自社で確かめる3つ
1APIの守り本人の情報だけ返すか
2大量の取り出し記録と知らせ
3使い回し社員のパスワード
  1. 会員情報を返す仕組みがあるか:アプリやサイトの裏で、会員情報を返すAPIを使っているか。使っているなら、ログインした本人の情報だけを返す作りか。委託先に聞く質問20が使えます。
制作会社に聞くこと
  • 会員情報を返すAPIはあるか
  • 本人の情報だけを返すか
  • 一度に返す件数に上限はあるか
  1. 大量の取り出しに気づけるか:短い時間に多くの会員情報が取り出されたとき、記録が残り、誰かに知らせが届くか。記録の残し方はログの保管期間にあります。
気づける仕組み
  1. 1記録する取り出した件数と時刻
  2. 2気づく短時間に多くの取り出し
  3. 3知らせる決めた人に届く
  1. 社員がパスワードを使い回していないか:同社は、同じメールアドレスとパスワードを他のサービスでも使っていれば変えるよう呼びかけています。会社のメールで登録した社員がいれば、社内のサービスのパスワードも変えてもらいます。決め方はパスワードのルールにあります。
社員への伝え方

これだけだと

  • ×気をつけてください

こう伝える

  • ○同じパスワードなら変える
  • ○不審なメールのリンクは開かない

同社は、流出した情報を使ったフィッシングメールやSMSにも注意するよう呼びかけています。開いてしまったときの動き方は不審なリンクを開いたときにあります。

取引先のチェックシートでは、ここに効く

今回確かめた3つは、取引先から届くチェックシートの設問にもそのまま使えます。よく出る設問と、答え方の記事は次のとおりです。

設問の例答え方の記事
アクセスの記録を保管していますかログの保管期間
公開しているシステムの脆弱性診断をしていますか脆弱性診断
委託先のセキュリティを確認していますか委託先の管理
重要なサービスで多要素認証を使っていますか多要素認証

「制作会社に確認中」も、正直な答えの1つです。確認の日付と相手を書いておけば、次に聞かれたときに続きから答えられます。

担当者のあなたにとって

大きなニュースのあとは、上司から「うちは?」と聞かれます。何を確かめたかを1枚で返せれば、一人で判断を背負わずに済みます。報告のひな形です。

【ソースネクストの件について(報告)】
2026年10月〇日 〇〇(担当)

1. 公表の要点
 10月15日公表。会員情報取得APIの不正利用で、
 対象件数22,519,960件。原因は同社が調査中。
2. 自社で確かめたこと
 ・会員情報を返す仕組み:〇〇(制作会社に確認済み)
 ・大量の取り出しの記録:〇〇
 ・社員のパスワードの使い回し:〇名に変更を依頼
3. 残っていること
 ・〇〇(〇月〇日までに〇〇へ確認)
報告までの流れ
  1. 1公表を読む件数と経緯だけ
  2. 23つを確かめる制作会社と社内
  3. 31枚で報告残りは期限つきで

「分からない」は、期限と確認先をつけて書けば、報告として成り立ちます。

よくある質問

うちの社員が同社の会員だった場合、会社として何をすればよいですか?
同じメールアドレスとパスワードを社内のサービスで使っていないかを確かめ、使っていれば変えてもらいます。あわせて、同社を名乗る不審なメールやSMSのリンクを開かないよう伝えます。
原因は分かっているのですか?
2026年10月16日時点の公表では、会員情報取得APIが不正に利用されたこと、原因となった脆弱性を修正したことまでが書かれています。弱点の中身は、外部の専門機関と調べている途中とされています。
APIを使っているか、自社では分かりません。
サイトやアプリを作った会社に聞くのが早いです。「会員情報を返すAPIはあるか」「本人の情報だけを返すか」の2問から始めてください。

この記事のまとめ

次に読む

  1. 次の場面:取引先に聞かれたSCS評価制度の★3とは経産省の新制度の★3の中身と開始時期、中小企業がいまから始める5つの準備。
  2. 同じ場面・BPO・人材委託先のセキュリティを確かめる方法取引先に聞くべき質問20と、チェックシートの作り方(発注側向け)。
  3. 教科書で仕組みから会社のセキュリティ教科書(スキルツリー)基本の考え方から順に、どこまで読んだかが分かります

「うちは大丈夫?」に、確かめた結果で答える

Moshiruは、打合せなしでテキストだけでお受けします。まずは無料の委託先チェックシートで、制作会社への質問をそろえてください。取引先から届いたシートの回答は、確認だけで済む形までお作りします。

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参考にした資料

  1. ソースネクスト株式会社「当社サイトへの不正アクセスによるお客様情報流出のお詫びとお知らせ」(2026年10月15日)
  2. ソースネクスト株式会社「情報漏洩に関するよくあるご質問」(2026年10月15日)