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SCS★3の81項目の見方|26件ごとの評価基準の数と、読むときの4つのコツ

公開:2026年10月18日/最終更新:2026年10月18日/Moshiru 岡﨑 悠太

こんなときに役立ちます

  • ★3の評価基準(81項目)を読み始めたが、どこから手をつければよいか分からないとき
  • 上司に「★3で何をやればいいのか」を数字で説明したいとき

読み終えたあと、社内でこう言えます

「★3は26件・81項目。うち19項目は『ルールを定める』もので、まず文書から作ります」

結論:★3は要求事項26件の下に評価基準81項目がぶら下がる形です。81項目は「何をするか」が1行ずつ書かれていて、読むときは①対象の人の範囲 ②頻度と期限の数字 ③「定めること」か「設定すること」か ④ほかの番号への参照の4つに印をつけると、自社でやることに直しやすくなります。いちばん項目が多いのは管理者IDの管理(8項目)とネットワークの境界の守り(7項目)です。

★3の81項目は、対象の人、頻度と期限、定めるか設定するか、ほかの番号への参照の4つに印をつけて読む

81項目はどこに載っているか

IPA(情報処理推進機構)のページで、★3と★4の要求事項・評価基準がExcelで公開されています(2026年4月21日公開)。★3にあたるのは、要求事項26件・評価基準81項目です。同じファイルに★4の分も入っているので、「★3」の印がついている行だけを見てください。評価のための解説書は、2026年10月頃に公開予定とされています。

26件ごとの評価基準の数

分野要求事項項目数
ガバナンスの整備1-2-1 セキュリティ推進活動部門3
ガバナンスの整備1-2-3 守秘義務のルール2
ガバナンスの整備1-3-1 セキュリティ対応方針の策定3
取引先管理2-1-1 取引先とのビジネス又はシステム上の関係2
取引先管理2-1-2 機密情報の取扱い1
取引先管理2-1-4 セキュリティインシデント発生時の役割・責任1
リスクの特定3-1-1 情報機器、OS及びソフトウェアに関する情報の把握4
リスクの特定3-1-2 ネットワークに関する情報の把握2
リスクの特定3-1-3 外部情報サービスの管理2
リスクの特定3-1-4 機密区分に応じた情報の管理3
攻撃等の防御4-1-1 ユーザIDの管理手続4
攻撃等の防御4-1-2 管理者IDの管理手続8
攻撃等の防御4-1-3 認証の強度・実装方法の決定4
攻撃等の防御4-1-4 アカウントロック制御2
攻撃等の防御4-1-5 パスワード設定ルール5
攻撃等の防御4-1-6 パスワード管理ルール3
攻撃等の防御4-1-7 アクセス権の管理ルール1
攻撃等の防御4-2-2 セキュリティインシデント発生時の教育・訓練3
攻撃等の防御4-3-4 適切なバックアップ3
攻撃等の防御4-4-1 情報機器、OS及びソフトウェアの安全な構成3
攻撃等の防御4-4-4 セキュリティパッチ・アップデートの手続2
攻撃等の防御4-4-5 マルウェア感染からの保護3
攻撃等の防御4-5-1 ネットワーク境界防護7
攻撃等の検知5-1-1 ネットワーク接続・データの監視3
インシデントへの対応6-1-1 インシデント対応手順6
インシデントからの復旧7-1-1 事業継続要件に沿った復旧準備1

要求事項の番号と名前は、IPA公開のExcelの表記のままです。合計81項目。攻撃等の防御(13件)だけで48項目あり、全体のおよそ6割です。

読むときの4つのコツ

  1. 対象の人の範囲に印をつける:81項目のうち11項目に「役員、従業員、派遣社員及び受入出向者」という書き方が出てきます。正社員だけでなく、派遣社員や出向で来ている人も含めてルールを周知し、IDを管理する、という意味です。
  2. 頻度と期限の数字に印をつける:「年1回以上」が8項目に出てきます(担当の見直し、教育・訓練など)。パッチは、重大・高リスクと説明される脆弱性の修正なら「リリースから14日以内」に適用、と期限まで決まっています。年1回の項目は、やった日の記録がないと示せません。
  3. 「定めること」か「設定すること」かを分ける:19項目は「〜を定めること」で、規程や手順の文書が要ります。それ以外の多くは、IDの削除、デフォルトのパスワードの変更、通信の遮断など、実際の設定や運用です。文書づくりと設定作業で担当を分けると進めやすくなります。
  4. ほかの番号への参照をたどる:たとえばネットワーク境界の項目は「No.4-1-5で定めるパスワード設定等に関する評価基準を満たすこと」と、パスワードのルールを参照しています。1つの項目だけを読むと抜けが出るので、参照先も一緒に見ます。

例:いちばん多い「管理者IDの管理手続」(8項目)

サーバやネットワーク機器ごとに管理者と責任者を決める、管理者IDを共有しない(やむを得ず共有するなら、使った人を特定できるようにする)、必要最低限の権限だけを与える、誰が管理者IDを持っているか把握する仕組みを作る、不要になったら速やかに削除・無効化する、付与・変更・削除を申請・承認制にする、などが並びます。中小企業で「やってはいるが記録がない」になりやすいのは、申請・承認の記録と、管理者IDの一覧です。

よくある質問

81項目すべてに書類が要りますか?
すべてではありません。19項目は「定めること」なので文書が要りますが、それ以外は設定や運用で示すものです。ただ、★3は専門家が書類で確認するので、設定したことが分かる記録(画面の控えや一覧)は残しておくと安心です。
★4の項目まで読む必要はありますか?
★3を目指すなら、まずは★3の印がついた81項目だけで足ります。同じ要求事項の中に★4だけの評価基準が混ざっているので、印を見落とさないようにしてください。

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81項目の状態を、一覧にして返します

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★3準備診断を見る26件の状態を一覧に部工会ガイドラインとの対応を見る手引き

参考にした資料

  1. IPA「要求事項・評価基準」(★3・★4要求事項・評価基準のExcel、2026年4月21日公開)
  2. 経済産業省・内閣官房国家サイバー統括室「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度に関する制度構築方針」(2026年3月27日)