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取引条件で求められる4つの対策|「やっている」を示す証跡の作り方

公開:2026年10月17日/最終更新:2026年10月17日/Moshiru 岡﨑 悠太

こんなときに役立ちます

  • 取引先から「対策の証拠を出してください」と言われたとき
  • チェックシートで「はい」と答えたあと、根拠の資料を求められたとき

読み終えたあと、社内でこう言えます

「4つの対策ごとに、取引先に出せる記録を1か所にまとめました」

結論:取引先が求めるのは「やっています」という言葉ではなく、やっていることが分かる記録です。特に差がつきやすいのは、多要素認証・端末の管理・事故のときの報告体制・社員教育の4つ。どれも、一覧表1枚と、日付の入った記録があれば示せます。新しい道具を買う前に、いまやっていることを記録に残すところから始めてください。

多要素認証、端末の管理、事故時の報告体制、教育の4つの対策は、一覧表と日付入りの記録で示す

なぜ「証跡」が求められるのか

2026年10月に公表された調査(ミツモア、従業員1,000人以上の企業で発注先の選定に関わる229人と、従業員300人未満の企業の経営者・役員229人が回答)では、大企業の88.2%が取引先に何らかのセキュリティ対策を取引条件として求めていました。一方で、対策を求められている中小企業の43.2%に、できていない対策がありました。差が大きかったのは、多要素認証・ID管理、業務端末の管理、事故時の報告体制、従業員の教育です。

取引先の担当者も、社内に説明する必要があります。記録があれば、相手の社内でも話が通りやすくなります。

4つの対策と、出せる証跡

対策出せる証跡見直す頻度
多要素認証・ID管理サービスごとの設定状況の一覧(対象・必須かどうか・設定日)、管理画面の設定のスクリーンショット、アカウントの棚卸しの記録3か月ごと、入退社のたび
業務端末の管理端末の台帳(使う人・OS・暗号化・ウイルス対策・更新の状態)、紛失したときの手順月1回、端末の入れ替えのたび
事故時の報告体制連絡網(誰が・誰に・何分以内に)、事故対応の手順書、訓練をした日の記録年1回、担当が変わったとき
社員教育受講記録(日付・内容・受けた人)、使った教材、確認テストの結果年1回以上、入社のたび

作り方(それぞれ30分から)

  1. 多要素認証:使っているサービス(メール、クラウドストレージ、会計、銀行など)を書き出し、それぞれ多要素認証が必須になっているかを確かめて一覧にします。回答の書き方は「多要素認証を導入していますか」の回答例にまとめています。退職した人のアカウントはアカウントの棚卸しで消します。
  2. 端末の管理:会社のパソコンとスマホを1行ずつ台帳に書きます。項目は情報資産の台帳の形をそのまま使えます。暗号化と更新の状態は、端末の設定画面で確かめて記入します。
  3. 報告体制:「何かあったら誰に、何分以内に知らせるか」を1枚にします。連絡網のひな形を御社の名前に置き換え、年に1回、机上で読み合わせた日を記録に残します。
  4. 教育:年1回の研修と、入社時の説明を記録します。受講記録の付け方の表に、日付・内容・受けた人を残すだけで、証跡になります。

4つの記録は、共有フォルダの1か所にまとめておきます。取引先から求められたら、そのフォルダから出すだけで済みます。

出すときの注意

よくある質問

専用のツールを入れないと、証跡になりませんか?
なりません。表計算の一覧と、日付の入った記録で十分なことがほとんどです。ツールは、端末が増えて手で管理しきれなくなってから考えれば足ります。
どのくらい前の記録まで残せばいいですか?
取引先の求めによりますが、少なくとも直近1年分を残しておくと、年1回の確認に答えられます。

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取引先への回答づくりは、任せられます

チェックシートの回答と、「いいえ」の項目を「はい」にするための手順は、チェックシート回答代行でお返しします。SCS評価制度の★3に向けて記録をそろえるなら、★3準備診断から始められます。

回答代行を見る打合せなし★3準備診断を見る26件の状態を一覧に

参考にした資料

  1. LOGISTICS TODAY「中小企業、取引条件のセキュリティー対策に遅れ」(2026年10月8日。ミツモア「サプライチェーンセキュリティに関する実態調査(第2回)」)
  2. IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン 第4.0版」(2026年3月)