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取引先から「SCS★3を取る予定は?」と聞かれたら|返し方の文例と、26件・81項目の見方

公開:2026年10月17日/最終更新:2026年10月17日/Moshiru 岡﨑 悠太

こんなときに役立ちます

  • 取引先のアンケートやメールで、SCS評価制度の★3の予定を聞かれたとき
  • 自工会/部工会ガイドラインのチェックシートと、★3の準備をまとめて進めたいとき

読み終えたあと、社内でこう言えます

「取引先には予定と進み具合を正直に返しました。26件のうち、足りないところから直していきます」

結論:聞かれた時点では、「取ったかどうか」ではなく「予定と進み具合」を返せば十分です。★3の申請受付は2027年3月頃の予定と案内されていて、まだ誰も取れない段階だからです。返すときは、やるつもりか/いつごろか/いま何が済んでいるかの3点を、事実だけで書きます。そのうえで、★3の要求事項26件・評価基準81項目に沿って自社の状態を一覧にしておくと、次に聞かれたときも同じ答えを使い回せます。

取引先から★3の予定を聞かれたら、予定、時期、進み具合の3点を事実で返し、26件の状態を一覧にしておく

いまの★3の状況(2026年10月時点)

項目公表されている内容
中身要求事項26件、評価基準81項目(★4は要求事項43件・評価基準153項目)
評価のしかた自社で評価し、登録されたセキュリティ専門家が確認・署名し、経営層が宣誓して申請する「専門家確認付きの自己評価」
有効期間1年(毎年更新)
これから出るもの取得のためのガイドや申請方法は2026年10月頃、専門家の名簿は2027年1月以降の予定とされています
申請の受付2027年3月頃の予定(変わることがあります)

制度そのものの説明は、SCS評価制度の★3とはにまとめています。

返し方の文例(3つの場合)

取引先が知りたいのは「この会社に任せて大丈夫か」です。まだやっていないことを「対応済み」と書くと、あとで確認されたときに信用を失います。予定と事実を分けて書いてください。

A.取る予定で、準備を始めている

当社は、SCS評価制度の★3に向けて準備を進めています。申請受付(2027年3月頃の予定)の開始後、速やかに申請する予定です。現在、要求事項26件のうち【○】件について、規程と記録の整備を終えています。残りの項目は【○年○月】までに整える計画です。

B.取る方向で検討している

当社は、SCS評価制度の★3への対応を検討しています。制度の詳細(取得のためのガイド)が公表され次第、対応の時期を決め、あらためてご連絡します。なお、現時点では【情報セキュリティ基本方針の公開/SECURITY ACTION二つ星の宣言】を行っています。

C.いまは予定がない

当社は、現時点ではSCS評価制度の★3の申請を予定していません。ただし、貴社から求められる対策については、個別にご説明できます。【多要素認証・端末の管理・事故時の連絡体制・教育の記録】の状況を、別紙のとおりお知らせします。

Cの場合でも、取引条件で求められる4つの対策の証跡を出せれば、取引先は判断できます。

26件・81項目の見方

要求事項(26件)は「何をするか」の見出しで、その下に評価基準(全部で81項目)がぶら下がっています。評価基準は「規程があるか」「記録が残っているか」「設定されているか」を1つずつ確かめる形です。自社の状態を見るときは、次の3段階で印をつけると整理しやすくなります。

  1. ○ 満たしている:規程や手順が文書になっていて、記録も残っている。
  2. △ 一部:やってはいるが、文書や記録がない。★3は書類で確認されるので、ここが一番多くなります。
  3. × まだ:やっていない。直す順番と、社内の誰がやるかを決めます。

26件は、ガバナンスの整備(3件)、取引先管理(3件)、リスクの特定(4件)、攻撃等の防御(13件)、攻撃等の検知(1件)、インシデントへの対応・復旧(2件)に分かれています。△を○にする作業が、準備の大半です。

自工会/部工会ガイドラインとの重なり

自動車業界の取引先からは、自工会/部工会ガイドライン(v2.3)のチェックシートも届きます。2つは別の制度ですが、聞かれる話題の多くは重なります。先に下の「作っておくもの」をそろえると、両方の回答に使えます。

話題★3の要求事項先に作っておくもの
方針と体制1・2・3情報セキュリティ基本方針、担当者、守秘義務の取り決め
取引先・委託先4・5・6取引先との関係の一覧、機密情報の扱い、事故時の役割
持っている機器とサービス7・8・9・10機器・ソフトの台帳、ネットワークの図、クラウドサービスの一覧
アカウントと認証11〜17ID・管理者IDの手続き、多要素認証、パスワードとアクセス権のルール
教育18教育・訓練の記録
守りの設定19〜23バックアップ、更新の手続き、ウイルス対策、境界の防御の手順書
検知と事故対応24・25・26監視の記録、事故対応の手順、復旧の準備

この表は、話題ごとにMoshiruが整理したものです。公式の対応表ではありません。要求事項の番号は制度構築方針(2026年3月27日公表)の順です。

26件と部工会ガイドラインの項目番号まで突き合わせた表は部工会ガイドラインとSCS★3の対応表に、81項目の読み方はSCS★3の81項目の見方にまとめています。

よくある質問

「取得済み」と書かないと、取引を切られませんか?
申請の受付はまだ始まっていないので、取得済みの会社はありません。予定と進み具合を書けば足ります。事実と違う回答は、あとで確認されたときのほうが問題になります。
社内のIT担当が確認すれば、★3になれますか?
なれません。★3の確認・署名は、資格を持ち、研修を受けて登録されたセキュリティ専門家が行います。社内の担当者は、自己評価の作成までを進めます。
81項目を全部読む時間がありません。
まず26件の見出しだけで○△×をつけてください。×と△が多い話題から、評価基準を読めば足ります。

次に読む

  1. 次の場面:いま起きている取引先に不審メールが送られたら乗っ取られたメールの後始末。連絡の順番と例文3つ
  2. 同じ場面・SaaS・クラウドセキュリティチェックシートの回答の書き方と回答例よく聞かれる10の設問の回答例と、「いいえ」に代替策と予定を添える書き方。
  3. 教科書で仕組みから(6-5)サイバーセキュリティフレームワーク(CSF)CSF 2.0の6つの機能で自社の対策を整理し、取引先に答えられるようにする

返す文と、26件の一覧づくりは任せる

取引先のアンケートやチェックシートへの回答は、チェックシート回答代行で作れます。26件の状態を一覧にするなら★3準備診断(5万円・税別)、足りないところを直すまで一緒に進めるなら★3準備サポート(30万円・税別)です。どれも打合せなし、メールだけで進みます。

回答代行を見る打合せなし★3準備診断を見る26件の状態を一覧に

参考にした資料

  1. 経済産業省・内閣官房国家サイバー統括室「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度に関する制度構築方針」(2026年3月27日)
  2. IPA「SCS評価制度の詳細情報」
  3. with-wit「SCS評価制度とは?★3・★4の違い・いつから始まるか・中小企業が今できる準備を解説」(2026年9月16日)