AWS Security Specialty(SCS-C03)の手引き|範囲・形式・教科書での勉強順
公開:2026年10月16日/最終更新:同/Moshiru 岡﨑 悠太
こんなときに役立ちます
- AWSで自社のサービスを動かしていて、守り方を順序立てて学びたいとき
- 取引先や委託元から、クラウドの設定や担当者の知識を聞かれたとき
- 上司に受験を相談する前に、範囲と費用を確かめておきたいとき
読み終えたあと、社内でこう言えます
「AWS Securityの範囲と費用を確かめ、教科書で勉強の順番を決めました」
結論:AWS Certified Security – Specialty は、AWS上のサービスを守る知識を確かめる資格です。いまの版はSCS-C03です。170分・65問で、受験料は300米ドル、日本語でも受けられます。配点が一番大きい分野はIAM(20%)です(AWS公式、2026年10月16日確認)。
SCS-C03の主な数字170分試験時間65問
750点合格ライン100〜1,000点の換算
300米ドル受験料2026年10月16日確認
担当者のあなたにとって、この手引きで楽になること
兼任の担当者が困るのは、英語の公式資料を読み比べる時間と、何から手を付けるかを一人で決めることです。この手引きは、その2つを小さくします。
| 困ること | この手引きで |
| 公式ページが英語で、数字を探すのに時間がかかる | 形式・配点・受験料を、確認日と出典つきで1か所にまとめた |
| 範囲が広く、どこから読むか決められない | 6つの分野を教科書の節に対応させ、読む順番を決めた |
| 旧版(C02)の情報と混ざる | C02から変わった所を、表と図で分けた |
| 上司に費用と効果を説明しにくい | 社内での使い道を、誇張せずに書いた |
Moshiruの教科書と確認テストは、範囲の入口です。合格には、AWSの公式の試験ガイドや教材と組み合わせて使ってください。
この試験は何を証明するか・誰向けか
主催はAWSです。試験ガイドでは、クラウドのセキュリティを担う人が、AWSの製品とサービスを守る知識を示す試験だと説明されています。確かめる力として、次の6つが挙がっています。
試験ガイドが挙げる力1データの分類と保護
2暗号化の実装
3安全な通信の仕組み
4守りのサービスを使う
5費用との両立手間とのつり合いも
6運用とリスクの理解
想定する受験者の経験は、公式の2か所で書き方が違います。試験ガイドは「クラウドを守る経験3〜5年相当」です。試験のページは「ITセキュリティ5年以上と、AWSの実務2年以上」です。
想定する経験の書き方3〜5年試験ガイドクラウドを守る経験
5年+2年試験のページIT全般+AWSの実務
中小企業や受託開発会社なら、AWSで自社や納品先のサービスを動かす人が対象です。求められる知識には、責任共有モデル、複数アカウントの統制、ログと監視、暗号化とバックアップなどが並びます。
一方で、暗号の方式を設計する、パケット単位で通信を解析するといった仕事は、範囲外と明記されています。
範囲の内と外求められる知識
- 1責任共有モデル
- 1複数アカウントの統制
- 1ログと監視
- 1暗号化とバックアップ
範囲外と明記
- 2暗号の方式の設計
- 2パケット単位の解析
- 2クラウド全体の構成設計
- 2機械学習モデルの学習
形式は下の表のとおりです。AWSの試験のページと、試験ガイド(SCS-C03)で確かめました。受験料や言語は変わることがあるので、申し込む前に公式で確かめ直してください。
| 項目 | 内容 |
| 試験時間 | 170分 |
| 問題数 | 65問(採点される50問+採点されない15問) |
| 問題の形式 | 単一選択・複数選択・並べ替え・組み合わせ |
| 合格基準 | 100〜1,000点の換算で750点以上。分野ごとの合格点はなく、全体で判定 |
| 受験料 | 300米ドル(為替などで追加の費用がかかる場合あり) |
| 受け方 | ピアソンVUEのテストセンター、またはオンラインでの監督つき受験 |
| 言語 | 英語・日本語・韓国語・ポルトガル語(ブラジル)・簡体字中国語・スペイン語(中南米) |
| 有効期間 | 3年。最新版の試験に合格して更新 |
採点されない15問は、どれなのか分からないまま混ざっています。答えなかった問題は不正解になり、当て推量で減点されることはありません。
旧版のSCS-C02は2025年12月1日まで、SCS-C03は12月2日から使われています。いま受けるなら、C03の範囲で準備します。
版の切り替わり- 2025年12月1日までSCS-C02旧版
- 2025年12月2日からSCS-C03いまの版
- 受験の前公式で確かめ直す受験料・言語
C02から変わったこと
分野の分け方が変わりました。C02の「脅威の検知とインシデント対応」と「ログと監視」の2つは、C03で分け直されました。いまは「検知」と「インシデント対応」です。
| SCS-C02(旧) | SCS-C03(いま) |
| 脅威の検知とインシデント対応 14% | 検知 16% |
| ログと監視 18% | インシデント対応 14% |
| インフラの守り 20% | インフラの守り 18% |
| IDとアクセス管理 16% | IDとアクセス管理 20% |
| データ保護 18% | データ保護 18% |
| 管理とセキュリティガバナンス 14% | セキュリティの基盤とガバナンス 14% |
中身も足し引きがありました。生成AIのアプリを守る仕組みなどが足され、TCP/IPの基礎やTLSの考え方などは外れています。主なものは下の図のとおりです。
C03で足された・外れた外れた
- 1TCP/IPの基礎
- 1TLSの考え方
- 1ホスト側の防火壁
- 1ポリシーの構成の説明
足された
- 2生成AIアプリの守り
- 2OCSF形式の取り込み
- 2機密データのマスキング
- 2複数リージョンの鍵管理
外れた基礎は、試験に出なくても実務では要ります。教科書の4-1 TLS・HTTPS・SSHなどで押さえておくと、設定の理由を説明しやすくなります。
出題範囲と教科書の対応
6つの分野と配点は下の図のとおりです。配点が一番大きいのは、IDとアクセス管理(IAM)の20%です。
分野ごとの配点IAM20%
インフラの守り18%
データ保護18%
検知16%
インシデント対応14%
基盤とガバナンス14%
対応する教科書の節は次の表です。どの分野も、まず12-3 クラウド(AWS)のセキュリティ設計で全体を見てから、各節に進みます。
同じ対応を、AWS Security Specialtyのスキルツリーで、読んだ節に印を付けながらたどれます。
勉強の順番
配点の大きいIAMからいきなり始めず、「土台→守り→起きたとき」の順に読むと、理解がつながります。
読む順番- 1地図を持つ責任共有モデル
- 2IAMを固める誰が何をできるか
- 3データを守る暗号化・バックアップ
- 4通り道を守るネットワーク・脆弱性
- 5見つけて動く検知と対応
- 4-15と12-3で、AWSとあなたの会社の守る範囲の分かれ目をつかむ
- 3-6・7-1で、ログインと権限の考え方を固める
- 3-5・4-11・7-3で、データの守り方を押さえる
後半で読む節- 4-4 ファイアウォール・WAF
- 2-13 DDoS攻撃
- 4-13 脆弱性管理
- 4-12 ログ・9-1 対応の流れ
- 4-4・2-13・4-13で、ネットワークと脆弱性を押さえる
- 4-12・9-1・9-3で、検知と対応の流れをつかむ
- 確認テストtest-awsを解き、間違えた分野の節を読み直す
確認テストの使い方- 分野ごとに解く
- 間違えた節を読み直す
- 受講記録を印刷する
- 結果はどこにも送られない
確認テストは、教科書の確認問題から出す、すべてオリジナルの問題です。本番の試験問題や過去問は載せていません。AWSの試験には守秘の約束があるためです。
仕上げは、公式の試験ガイドにあるタスクとスキルの一覧と、AWSの公式教材で行ってください。
資格が社内でどう効くか
資格だけで会社が安全になるわけではありません。ただ、勉強で得た知識は、次の場面ですぐに使えます。
| 場面 | 使い方 |
| 上司への報告 | 「IAMとログの設定を、試験の分野に沿って点検した」と言える |
| 取引先のチェックシート | 暗号化・ログの保管・権限管理の設問に、設定の理由まで書ける |
| 委託元への説明(受託開発) | 納品するAWS環境の守り方を、責任共有モデルの言葉で説明できる |
| 自分の評価 | 学んだ範囲と受講記録を、面談の材料にできる |
「取れば昇給する」「取れば取引が決まる」とは言えません。学んだ範囲を、日々の設定と回答に使うところに価値があります。設問の読み方は8-6 チェックシートの答え方にまとめています。
よくある質問
C02向けの教材で勉強してもいいですか?
重なる所は多いですが、分野の分け方と一部の内容が変わりました。C02とC03の違いは、公式の試験ガイドの付録に載っています。足された内容は、C03向けの公式の資料で補ってください。
日本語で受けられますか?
AWSの試験のページでは、日本語が受験できる言語に入っています(2026年10月16日確認)。申し込みのときに言語を選びます。
Moshiruの教科書だけで合格できますか?
教科書は範囲の入口で、それだけで合格できるとは言えません。公式の試験ガイドと教材、実際のAWSの画面での練習と組み合わせてください。
この記事のまとめ
- いまの版はSCS-C03(2025年12月2日から)。170分・65問、受験料300米ドル、日本語でも受けられる(2026年10月16日確認)
- 6分野のうちIAMが20%で最大。C02から検知と対応の分け方が変わり、生成AIの守りなどが足された
- 教科書は12-3で全体を見てから、土台→守り→起きたときの順に読み、確認テストで弱い所を探す
参考にした資料
- AWS「AWS Certified Security - Specialty」試験のページ(2026年10月16日確認)
- AWS「AWS Certified Security - Specialty (SCS-C03) Exam Guide」(版1.0、2026年3月26日公開。2026年10月16日確認)
- AWS「Appendix: Comparison of SCS-C02 and SCS-C03」(2026年10月16日確認)